北京黒豚ってどんな豚?
北京黒豚は、中国の北京市郊外を中心とした場所で飼育されている豚となります。
黒毛の艶のある色が印象的な黒豚です。
日本で生育されている黒豚と似ていますが、鹿児島の六白黒豚のように手足や尾など六白部分が全く白くなりません。
それゆえ、遠目から見ると真っ黒なシルエットのようです。
夜に出会ったら怖そうですね・・・(笑)
東京Xの元祖ともいえる黒豚
北京黒豚は、実は日本の黒豚と密接な関係があります。
実は北京黒豚が品種改良されて、東京Xが誕生しているんです!
北京黒豚とデュロック種が交配を重ね、完成したのが東京Xという訳です。
肉質にはどんな特徴が?
北京黒豚は、脂肪交雑具合が良く、柔らかいという評価が多くあります。
脂肪組織がとても細かいので、そのまま食べると肉汁を非常に感じられる口溶けとなっています。
そして普通の黒豚に比べて、ビタミンEなどの栄養価が高いと言われています。
北京黒豚は中国ではそこまで人気がない?
日本では、「黒豚」というだけで高級な品種の豚という印象がありますね。
しかし、中国の黒豚である北京黒豚は、そこまで評価が高いというわけではないようです。
むしろ、他の品種の香猪、金華豚などの方が高い人気を集めています。
金華豚は日本でもハムなどで市販されているので、聞いたことがある方もいるかもしれませんね。
そこまで好まれない理由とは
北京黒豚のデメリットとして、背脂肪が厚いということが挙げられます。
そのため、赤身部分がそれに比例して少なくなり、採取できるロース肉も小さいんです・・・。
日本でもし北京黒豚を品種チェックした場合、赤身が少ないので枝肉の評価も落ちるとのことです。
こういったデメリットもあって、日本では品種改良を行い、東京Xを完成させたという経緯もあります。
消費者のみならず店も仕入れにくい肉質
北京黒豚は背脂肪と腹脂肪が多いという特性があります。
そのため、脂肪部分を切り落とすと赤身が少なく、売れる量が減ってしまうのです。
ちなみに日本で流通している北京黒豚を交配させた東京Xはそんなことはありません。
枝肉規格が「上」に位置づけられるほど品種改良が進んでいます。
中国でも徐々に人気が上昇
脂身が多く、それほど人気がないとされていた北京黒豚。
しかし脂肪融点が低く、食べやすいという声もあるんです!
それゆえ、煮込みや鍋料理などでも、口どけが良い状態をキープできるので支持する声もあります。
1992年にはブランド登録
近年では、北京黒豚は中国政府にブランド登録されています。
現在、北京黒豚は「黒六」という名前がついて販売されるほど知名度も上昇しています。
ブランドの証として、イラスト入りの「黒六ロゴマーク」も登場しているほどなんです!
中国を代表するブランド豚に!
今まで中国の豚と言えば、違う品種のものが人気を集めていました。
しかし今では徐々に知名度も浸透し、さらに市場範囲を広げようとしているところです。
存在的に東京Xと同じような感じかもしれませんね。
今後、中国のブランド豚といえば、北京黒豚という時代が来るかもしれません。
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