生姜を生で食べる
古くから薬効があるとして重宝されてきた生姜、とても身近な野菜です。
生姜を食べる場合、生のままで食べるときと加熱して食べるときがありますね。
実は食べる方法によって得られる効果や成分が変わってくるのです。
では、生の生姜の効果ってご存知でしょうか?
生姜の辛み成分
生姜の成分は90%くらいが水分でできています。
しかし、わずかに含まれている辛み成分が実はとても重要なのです。
ジンゲロールってなに?
生姜を生のままで食べると、ぴりっとした辛みを感じます。
これは生の生姜のなかに含まれている辛み成分、ジンゲロールによるものです。
一方で生姜を炒める、煮る、焼くなどの方法で加熱していくと、ジンゲロールからショウガオールという成分に変化していきます。
口の中でじわじわ、と感じる刺激の強い辛さになります。
ジンゲロールの殺菌力
新鮮な生の生姜に多いジンゲロールは強い殺菌力を持っていて、食中毒の予防の効果があります。
殺菌効果の範囲は広く、細菌、真菌、寄生虫、ウイルスなどのさまざまな害悪を予防してくれます。
刺身の薬味に生姜を使うのは魚の生臭さを消すだけでなく、殺菌効果をもっているからなのです。
お寿司のガリや刺身の薬味は、生の魚介類を安全にいただくために大事なのです。
古くからの知恵というわけですね。
風邪にはジンゲロール
また、風邪の引きはじめにもジンゲロールは有効です。
さきほどの殺菌効果ももちろんありますが、ジンゲロールには手足の末梢血管を広げて血流を促してくれる効果があります。
皮膚の温度を一時的に上げて発汗させることにより、体温を冷やしてくれます。
風邪をひいたときに生の生姜をとると、ジンゲロールが体を冷やしてくれるので解熱効果があります。
まだある嬉しい効果
脂肪の吸収を防ぐ効果もあるので油分の多い料理には生の生姜を添えていただくのがおすすめです。
つんとした香りのおかげもあって、さっぱりとした風味でいただけます。
ほかにも胃腸の働きを整えてくれる、吐き気を抑えてくれる、アレルギーを抑止する効果などもあるので健康に気をつかう方にはぴったりの食材です。
ジンゲロールを上手にとるには
ジンゲロールを上手にとるにはちょっとしたポイントがあります。
生の生姜を食べるときのポイント
ジンゲロールは空気に触れていると酸化により成分が変化してしまいます。
できるだけ食べる直前に生姜をおろしたものかスライスしたものをいただくと効果的ですね。
1日に食べる目安
生姜の適度な摂取量は1日あたり10gです。
スライスなら6枚、おろし生姜なら小さじ1杯くらいで充分です。
生姜にはたくさんの効用が含まれています。
食中毒の予防や風邪のひきはじめに、上手にジンゲロールの効果を取りいれてみてください。
過熱をすると「ショウガオール」
一方で生姜を過熱・乾燥させると、ジンゲロールではなく「ショウガオール」という辛み成分が生成されます。
この成分は3~4時間かけて、体内の奥からあたためてくれます。
冬はとくに血行がわるくなりがちなのでぜひ取り入れたい成分です。
詳しくは⇒生姜を加熱・加熱させて生成されるショウガオールで体ポッカポカ!
参考サイト
■gooヘルスケア
■わかさ生活
■日経WOMAN ONLINE
■生姜効能.com
■ウィキペディア
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