身近な万能薬、生姜
生姜はスーパーで簡単に手に入る野菜のひとつです。
日本には3世紀ごろに中国から伝来し、江戸時代から一般的に食用に使われるようになったと言われています。
生姜が健康にいいという話はよく聞きますね。
でも、食べかたによって成分や効果が変わってくる、という話はご存じでしょうか?
生姜の辛み成分
生姜は生の状態でも火を通した状態でもどちらでも食することができます。
生姜の成分は、水分が90%以上をしめています。
でも微量とはいえ、辛み成分が含まれています。
この辛み成分が、生姜の効果を生み出しているのです。
ジンゲロールとショウガオール
生の状態の生姜の辛み成分がジンゲロール、そして加熱した状態の生姜の辛み成分がショウガオールと呼ばれています。
ショウガオールは、加熱されてジンゲロールが脱水されることで生成されます。
ジンゲロールよりも刺激が強く、辛みをより感じる成分になります。
殺菌効果のあるジンゲロールについては⇒生の生姜に含まれるジンゲロールはバイ菌をやっつけてくれる!
ショウガオールの効果
加熱された生姜に多い辛み成分、ショウガオールは胃腸の壁を刺激することで細くなった血管を広げて血流をよくしてくれます。
血流を改善することで、体を奥からあたためて保温してくれる効果を発揮します。
だから血行不良からくる冷え症や肩こりを改善するのに役立ちます。
また冷えからおこる頻尿やむくみといった悩みにも効果的です。
冬はとくに血行がわるくなりがちなのでぜひ取り入れたいですね。
ショウガオールを摂取すると3~4時間かけて、体内の奥からあたためてくれます。
脂肪を燃えやすくする効果もあるのでダイエットにも有効な成分です。
生姜と冷え症
生姜が冷えに効く、体をあたためるという効果は有名ですね。
それこそショウガオールの特長です。
冷え症を改善したいなら
冷え症の改善には加熱した生姜や乾燥させた生姜のほうがおすすめです。
加熱する方法はいろいろありますが、80℃くらいで蒸す方法が効率的です。
100℃を超えるとまた別の成分に変わってしまうので、加熱のしすぎには注意しましょう。
乾燥生姜について
乾燥生姜は古くから漢方でも使われており、冷え性の改善には高い効果をもっています。
生姜を薄くスライスして1日、天日干ししておくと簡単に乾燥生姜を作ることができます。
しっかりと乾燥させてから密閉できる容器や瓶などに入れておけば毎日、手軽に使えます。
1日あたりの摂取量
1日の摂取量は10g程度が目安になります。
スライスなら6枚、すりおろしなら小さじ1杯程度と覚えておきましょう。
豚肉の生姜焼き、から揚げの下味、煮物やスープに風味を加えるなど、多様に使えます。
とても身近な食材である生姜、さらに上手に使えるようになるといいですね。
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