神戸牛の仕分け基準とは
神戸地方で飼育されたものを一般的に但馬牛と呼んでいます。
※但馬牛については但馬牛とは最高級牛肉の元祖!にて記事にしています。
神戸牛の中でも特に判定が関係してくるのが、歩留等級とBMS。
この2つの基準値は、どのようなものなのか詳しくみていきましょう。
歩留等級
まず、歩留等級ですが、三つのA、B、Cのランクに分かれます。
品質が最も良いものがA等級、続いてB等級、C等級という順番になっています。
等級が分かれるポイントは枝肉の量。
枝肉とは牛一頭から取れる、純粋にお肉と判定される部位のことです。
骨や皮、内臓などの肉以外と判断される部位を取り除いた部分を枝肉と呼んでいます。
この部分がより多いほうがA等級に急に近づくというわけです。
A等級と判断されるのは72以上の基準値を超えているものに対して与えられます。
C等級に分類されてしまうと、神戸牛の基準からは外れてしまいます。
BMSは霜降り度合い
肉の品質を選別する、もう一つの数値としてBMSというものがあります。
ビーフ・マーブリング・スタンダード(Beef Marbling Standard)の略称です。
日本名で言えば牛脂肪交雑基準。
つまり、脂肪がお肉に対してどれだけ配合されているかという基準値になります。
基準値が高ければ高いほど、それだけ柔らかく、肉汁を感じる食感が実現するというわけです。
このBMSは、数値が上がれば上がるほど肉質のレベルも上がっていきます。
選別する上でポイントとなるのが霜降り具合、肉の色艶、肉の締まり具合、きめ細かさなど。
これらが神戸牛かどうかの選別対象となってきます。
BMSの値が6以上になると、神戸牛の対象として選別されます。
つまり、歩留等級がAかB、BMSが6から12に該当するものが神戸牛として認められるということです。
素人では見分けがつかないレベル
神戸牛かどうかを判断するポイントをご紹介しましたが、素人目に判断はできないでしょう。
例えば、BMSが5と6ではほとんど区別はつきません。
牛一頭一頭で脂肪の繊維の型が違って、1つとして同じものがないからです。
ただしBMSの値に差があり、高いものと低いものの場合は霜降り具合がまったく違います。
赤身部分が多いとBMSの値が低く、細かい斑点状の脂肪が入っているものはBMSが高いです。
分類はこのように考えておくと分かりやすいでしょう。
偽装の取り締まり強化
最近では商品の表示や生産地の取り締まり強化が進んでいることもあり、偽装は減っています。
しかし、これらの肉の見極め方も心得ておくと良いでしょう。
ちなみに世間一般に出回っている神戸牛のランクとしてはBMS7程度までが主流となっています。
それ以上のグレードになってくると高級レストランやホテルなどでないとなかなか食べられません。
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