神戸牛と但馬牛の歴史

神戸牛お取り寄せ 牛肉の豆知識

神戸牛? 但馬牛?

神戸牛お取り寄せ

神戸牛について少し調べると但馬牛というワードが出てきます。

神戸牛と但馬牛、どちらが正しいのでしょうか?

結論から言うと、神戸牛とは但馬牛のうち、基準をクリアしたもののみが名乗れる、いわば上質な肉のみが名乗れる名なのです。

歴史は古く肉質は優秀な但馬牛

但馬牛についてもう少し詳しく説明していきましょう。

但馬牛(たじまうし)は兵庫県で生産される牛です。

元々はその名の通り兵庫県北部の但馬地方の牛を指しましたが、現在は兵庫県全体の生産牛を指します。

その中でも厳しい規定をクリアしたものを特に但馬牛(たじまぎゅう)と呼びます。

ブランドとして「但馬牛」と書いてあった場合はこちらを指します。

もっと詳しい内容は但馬牛とは最高級牛肉の元祖!にて記事にしています。

但馬牛の歴史

但馬における牛の歴史は古いです。

飼育するようになった時代は諸説ありますが、少なくとも平安時代にはすでに記録が残されています。

当時は仏教由来の肉食を禁忌とする考えはまだ浸透しておらず、牛肉を食べる習慣がありました。

そしてその平安時代に残された記録にも但馬牛は食用に適しているという記述が見られます。

その頃から優れた種だったわけです。

さらに江戸時代後期に前田周助という人物が、良いメス牛を集め優秀な血統集団を形成した事で、但馬牛の質はさらに向上しました。

外国人から評価された但馬牛

この但馬牛に目をつけたのが外国人たちでした。

江戸時代最後の年号の慶応の時代に、幕府は開国を行い神戸を含む5地域を外国人居留地とし、居住を認めました。

外国人たちは良い牛肉を求め、そして当時も牛の一大生産地であった但馬の牛にたどり着きました。

この但馬の牛の味は外国人に高く評価されました。

近くである神戸のみならず、わざわざ船で横浜などにも輸送したという記録があります。

神戸牛の原型へ

外国人たちはこの牛を居留地の名前を取り「神戸ビーフ」と呼びました。

これが神戸牛の原形となります。

その後、明治に入るといち早く個体ごとの血統の管理と優れたオス牛の種牛化を始めました。

これは肉質の向上のためには重要なことです。

黒毛和牛の源「田尻」号

そして昭和に「田尻」号というオス牛が登場します。

これは非常に優れた血統の持ち主で、和牛の生産においてカリスマ的存在でした。

現在、但馬牛のみならず、全ての黒毛和牛のうち99%以上がこの田尻号の血を引いています。

 

高級ブランド牛を多数輩出 但馬牛(たじまうし)

神戸牛の他にも三田牛というブランド牛、さらにはあの松坂牛もこの但馬牛のうち産地などの規定をクリアした物がその名を使うことを許されるものです。

また、但馬牛そのものではなくとも、さまざまなブランド牛がその品種改良の際に但馬牛を血統に利用しています。

つまり但馬牛は日本のトップブランド牛を多く輩出した母体となっている、いわば日本のブランド牛の母といえます。

そして神戸牛は、そのブランド牛の母から生まれ厳しい審査を潜り抜けた、いわばエリート中のエリートなのです。

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