最高級と言われる「A5」ランクについて
ランク付けの中で最も高いのが「A5」であり、A5のほぼすべてが和牛になります。
国産牛の交雑種がA5と評価されることもありますが、非常に珍しいケースです。
A5のほとんどが和牛でありながらも、和牛の中からA5と評価されるのは、わずか15%しかいません。
等級別「A」はとれる肉の割合で決まる
肉の等級を決める際には、専門家によって「歩留まり等級」と「肉質等級」が設定されます。
歩留まり等級は1頭の牛から、どれだけ良い肉がとれるかの割合を示すものです。
歩留まり等級には3段階あり、A、B、Cの中でAが最も優れた等級になります。
和牛なら最高80%のお肉がとれればAクラスとなりますが、和牛であれば、ほとんどがAに評価されます。
A5の「5」は肉質を表している
数字は「肉質等級」を示し、切断面の霜降りの具合を5段階に分けます。
「脂肪交雑」「肉の色沢」「肉の締まり及びきめ」「脂肪の光沢と質」の4項目から判定します。
4項目全てにおいて5をマークしたものを、最高ランクの5として評価します。
黒毛和牛「A5」が意味すること
A5が最高級には変わりませんが、最高級だから万人が最高に美味しい、という訳にはいきません。
誰にとっても最高級に値するのか?
味や食感が非常に好まれやすく、ランク付けにおいても最高級の値を得た特別なお肉と言えます。
ただし人の味覚は千差万別。必ずしも全ての人が「美味しい」と感じることはないかもしれません。
国産牛やB5ランクを好まれる方もいらっしゃいます。
人によってはA5の脂は重く感じ、A3の方が食べやすいと言う人もいます。
なので、ランクはあくまでも一つの目安とも言えます。
「A5」は味と品質の明確な基準
黒毛和牛は長い歴史の中で多くの方に愛され、受け継がれてきました。
非常に希少なものであり、「A5」という最高の品質は、舌の肥えた日本人にとって格別なものです。
お肉を選ぶ際の大切な基準になるでしょう。
黒毛和牛の「和牛」とは
まずは、意外と知られていない「国産牛」と「和牛」の落とし穴について説明致します。
「国産牛」と「和牛」の違い
日本で飼育されていても、海外で生まれた牛は「国産牛」と言います。
国産牛に対し、「和牛」は日本古来の純血牛のみを指します。
黒毛和牛の血を受け継いでいても、国産牛と掛け合わせた牛は「国産牛」に分類されます。
4種の和牛
和牛には「黒毛和種」「褐毛和種」「日本短角種」「無角和種」の4種があります。
黒毛和牛は4種の中の「黒毛和種」にあたり、和牛の90%は黒毛和種が占めています。
有名なブランド牛である松坂牛や神戸牛、近江牛などは全て黒毛和牛になります。
優秀な遺伝子を受け継いだ黒毛和牛は、旨味成分の多さと柔らかい肉質が特徴的です。
和牛の中でも味の評価が高く、日本のみならず海外でも人気の高い食肉牛です。
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